〇唐輪髷 (からわまげ) 桃山時代 (42巻225頁)
大陸風の髪型。
前髪を左右に分けて他は頭の上に輪を作って束ね、余った毛先を根元に巻きつけたもの。輪の数は個人の好みによって2~4つ程。もともと歌舞伎役者、遊女の間で流行っていたものだが、江戸時代には、この髪型の変形である立兵庫(たてひょうご)が一般女性の間でも結われるようになった。作中において、群衆の中に唐輪髷の女性が割と頻繁に現れる。
〇玉結び(たまむすび) 平安~江戸 (42巻225頁)
髪を垂らして先を輪にして結んだもの。庶民から上流階級まで広く結われた。
〇桂巻・桂包 (かつらまき・かつらつつみ)
乱太郎のお母さんや長屋のおばちゃん達がしている髪型(?)
垂髪を後頭部で括り、頭に巻きつけて白い布で包んだもので、よほどの労働にも髪の乱れを防げたことから、勤労層の婦女子の間で普及した。室町時代に最も流行した髪形。もともと桂川で取れた鮎や飴を洛中へ売りに来ていた桂女(かつらめ)と呼ばれる女性達の髪形が庶民の間に広まったもの。
〇袋に入った束髪 (44巻96頁~)
女装した乱太郎たちがしている髪型。
後頭部の下で髪を丸く束ね、髪が解けないよう布の袋に入れたもの。
主に下流の女性がした髪型。湯女図などに見られる。
*湯女(ゆな) : 湯屋で働く女性。娼婦。
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