

〇指物
個人、部隊、役職等を示すための背に差す小型の標識。背指物とも。
35巻表紙で乱きりしん、37巻176頁でタソガレドキ軍長柄部隊が差しているもの。
特定の役職を持つものに与えられた指物を番指物と言い、統一した意匠で職標として用いられた。使番の指物は使番指物と言う。作中の使番(42巻)は文字の入った指物をしている。(映画では五の字の指物であったのでおそらく五の字。歴史上では徳川家康の使番などが五の字の指物を用いた。)
〇母衣(ほろ)
もともとは矢を防ぐためのもので、矢の飛来が激しい時に頭から馬の頭部と共にかぶって使用した。後に鯨髭や竹などで母衣篭をつくり、母衣をその上に被せて指物の一種とした。使番の指物としてよく用いられた。
母衣を着用していると言うことは上級武士の称であり、母衣の侍を討ち取った場合、着用していた母衣で首を包み、母衣首として礼を尽くした。討ち取られた時に誰か分かるよう、下部に姓名を書いていたそうである。
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